【八尋紀子】福岡市がネット上につくった仮想行政区「カワイイ区」の2代目区長に12日、福岡県内に住むカナダ人の女性人気ブロガー、ミカエラ・ブレスウェートさん(25)が就任した。この日あった辞令交付式で「福岡のカワイイを世界に伝えたい」と決意を語った。
ブレスウェートさんは、福岡県内で英会話教師やネット関連の仕事をしながら、動画配信サイト「ユーチューブ」で福岡での生活や食文化を紹介。動画再生回数は2200万回を超える。辞令交付式で高島宗一郎市長は「福岡の魅力を発見する独特の視点がある。発信力に期待しています」と語った。
カワイイ区は昨年8月に福岡の魅力を国内外に発信しようと始まり、初代区長には人気アイドルグループ・AKB48の当時メンバーだった福岡県出身の篠田麻里子さん(27)が就任。ところが市民から「女子はかわいくなければ、という意識を助長する」との苦情があり、今年2月に退任。それ以降、区長は空席だったが、カワイイ区自体は続けている。市は「性別や容姿ではなく、発信力で2代目区長を選んだ。誤解がないように施策を進める」と説明している。